2年前の3月11日、大地震の揺れから間もなく停電。
青森市で一人暮らしをする娘と幸い連絡も取れ、寒くて暗い不安な夜を当時82歳の母と過ごしてました。
電気を使わない小さな石油ストーブ、たくさん着込んで、温かいお茶を用意、暖をとって母の手をさすりながら。。。
軽度の認知症の母はストーブを挟んで向かい合い、ラジオの震災情報を聴き緊張した面持ち。
こうしていても疲れるし寒いし、むしろ熱湯を入れた湯たんぽを布団に入れ温め、掛け布団を多めにして寝た方がいいだろうと思い、母を促し寝かせることに。それからしばらく様子を見て、ラジオをかけたまま私も自分の部屋で休むことにして、、、
うとうと、、、したけど、さすがに落ち着かず、眠れず。
翌3月12日(土)早朝5時少し前、母の部屋に様子を見に行ったら目を疑う光景が。。。
布団をすべて落とし、さらには衣服も脱いで薄い下着だけになっている母が布団に横になっていました。
慌てて母に声をかけると、返事はするが明らかに様子が変。身体も冷えきっていて。。。
とにかく母に声をかけながら服を着せ体を温め、その日来る予定の看護師の娘にすぐ電話を入れ状況を伝え、娘が到着後これは救急車を呼んだ方がいいと判断し、119番。
「低体温症」
すぐに処置をしたので体温も上がり、脱水も点滴で回復。直後は私の事も分からなくなる状態になってましたが比較的早く回復。
しかし、仕事を持つ私一人で家で看るのは無理と判断、いったん別病院に転院し療養の間に施設を探すことにしました。
転院後約一週間後、幸い家から車で10分ほどのグループホームに空きが出来たと声をかけていただき見に行くことに。
グループホームは認知症の方が一棟9人、介護職員が常に寄り添い共同生活する施設。父の時も施設は見ていますがもっと規模の大きい施設だったため、だいぶ印象が違いました。すべて個室で少人数なので職員の目が届く、何よりヒバの湯船の温泉付き♪
これなら母に良いかも。 そのままグループホームへの入所を決め、2年前の3月30日から母のグループホーム生活が始まりました。3月11日の震災。そして3月12日は母の急変という忘れられない日になりました。
急変からちょうど2年、施設での生活が間もなく2年になる12日の今日、発表会のプログラムパンフレットを届けるため母のところに行ってきました。
近いので少なくても月2回は会いに行っています。きょうも2週間振り、いつものペース♪
母も職員の方もニコニコ&ウキウキして私を迎えてくれました。
いつもよりテンション高く、どうしたのかと思ったら、
シクラメンとハイビスカスが花を咲かせたんです♪
花が大好きな母に昨年届けた鉢花。きれいに咲いている状態の鉢花を楽しんだ後、冬越し、特にハイビスカスは難しいので花が散ったら終わりかな・・・と当然のように思っていましたが、、、
冬越しをして、花を咲かせさらに蕾もついてますよ~嬉しいですね~♪
職員の方の話を効きながら母は笑顔で、「ここは本当にあずましい、天国みたいなんだよ~♪」
私は
ハイビスカスが咲いたからハワイじゃない?
母は本当に嬉しそう(^。^)
職員の方は
咲いた花を本当に嬉しそうに見ています。体の痛みも訴えてないです。こういうこと大事ですね~と言ってました。
私もとても嬉しかったです。
その数時間後のレッスン中、
家電話が鳴り受話器の向こうに母の声。
「明子、どうしてる? え~と、私は、、、ん~、、、どうすればいいんだっけ、、、」
しどろもどろな母。
「ごめんね。いま小さい子のレッスン中なの、きょう午前会ったよ~」と私。
「んだね。レッスンだね。じゃあね。」と母。
こういう電話、以前は頻繁にありました。
電話したがったらかけさせて下さい、とお願いしてます。
グループホームに入って認知症の進行は抑えられているように感じます。
30年前に始まった発表会。
音楽大好きな両親は欠かさず観に来ていました。
来なくなって何年になるでしょうか。。。
きょう持って行ったパンフレット見ながら、観に行ってもいいの?と私に聞きます。
友達と一緒に見に行ってもいい?
来れるといいね~今年は時間がいつもより早い4時からだから少しでも観れるといいね。
おしゃれをして、元気にコンサートを見に来てくれていた姿を思いだします。
音楽、そして私の仕事が大好きな母に、、、
生徒たちを本当に可愛がってて、庭にプールやトランポリンを置いて孫を遊ばせ、レッスン後の生徒達と一緒に遊んだり、おしゃべりしていた母に、、、
観せてあげたいな。
観に来れたら、いいね♪
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